島根の味覚

島根のおいしいものって何?と聞かれてなかなかいい答えが見つからないことが多々あって、出雲蕎麦や宍道湖のシジミあたりが有名で、最近だったらどじょう掬い饅頭が野田さんのおかげでちょこっと話題になったかな、とお茶を濁してみたりして。時には宍道湖でとれる7つの魚介をつかった郷土料理「宍道湖七珍」を紹介するけど、本当にとってもおいしいか?と聞かれると、なかなか自信を持って答えられない今日この頃。ということで、地元の味覚を見直して、お勧めできる島根の食を勝手にピックアップ。これで次からは答えに困ることは無くなるでしょう。
隠岐松葉ガニ山陰地方で獲れたスワイガニの雄を松葉ガニと呼び、中でも隠岐の島周辺の「カゴ網漁」で水揚げされた700g以上のものを隠岐松葉ガニという。カニ産地大半の漁法「底引き網漁」のカニと比べ傷みが殆どない最高級品とされる。一般的な底引き網漁では、どうしても甲羅の中に砂が混じり、カニ味噌の味を損ねてしまうのに対して、隠岐松葉ガニにはほとんど砂が混じらない 絶品のカニ味噌をもつ。
十六島海苔(うっぷるいのり)風土記の時代より、海苔の特産地として全国にその名を知られ出雲。特に出雲市の北端、日本海に突き出す十六島鼻と呼ばれる岬周辺の海苔は、古来より「十六島海苔」の名で知られた高級海苔の代名詞。12月から1月までという極めて短い収穫時期に「シマゴ」と呼ばれる人達によって一枚一枚手で摘み取られる希少品はきめが細かく、香りが上品、紫色がかった黒につやがあり、最高級の岩海苔といわれる。
馬木の仁多米環境条件が魚沼地域以上で、日本穀物検定協会の米食味ランキングでは、西日本で唯一「特A」を獲得した高評価の良質米で「東の魚沼コシヒカリ、西の仁多米」と言われている。中でも馬木地区は、斐伊川源流域の清らかな水と日当りの効率が良い棚田で生産され、夏場の昼夜の気温差に加え、産地である島根和牛の堆肥による肥沃な土により独特の美味しいお米の生産を可能にしている。生産量が限られるため一般市場にはあまり出回ることが無い。今年の冬は隠岐松葉ガニと十六島海苔を添えた炊きたての馬木の仁多米を同時に食べることを目標にしようかな。