オイラー、ガウス、リーマン

Googleによる量子コンピューターの量子超越性が実証されたというニュースに一瞬心踊ったけど、まだまだ最初の一歩といったところで、現段階では暗号解読も素因数分解もできないとのこと。とは言ってもスパコンで1万年かかる計算が3分で解けたという数字はインパクト大。


こうなってくるとRSA暗号が解読されるのが、量子コンピューターによる物理学の力技か、リーマン予想をはじめ素数の謎を解き明かそうと試みる数学の理論か、どっちが早いか気になるところ。とは言ってもあと何十年何百年かかるかわからないので専門外の外野は気長に待つしかない。


できることといえば、昔や最新の知見をわかりやすくまとまった本を読むことくらい。ということで、数学にまつわる面白い本3冊を列挙。どれも興味がある内容だからあっとう間に読めてしまう。


ちなみに、独断と偏見で天才数学者TOP3をあげるとすると、オイラー(1707-1783)、ガウス(1777-1855)、リーマン(1826-1866)の3人か?



素数の音楽 2013

規則性があるようで、気まぐれな振る舞いで数学者を惑わせる素数。「数の原子」と呼ばれるこの素数に取り憑かれた数学者は数多い。大数学者ヒルベルト、「数学界の貴族」ボンビエリ、「魔法使い」エルデシュ…。「フェルマーの最終定理」以上の、世紀をまたぐ超難問「リーマン予想」を軸に、変人から天才に到る数学者たちの横顔と挑戦を描くノンフィクション。

THE BIG QUESTIONS Mathematics 2014

数とは? 無限とは? カオスとは? そして数学とは何か? どこで数学が始まり、どのような道を歩み、そして今後どこへ向かうのかをたどります。


数学の大統一に挑む 2015

憧れのモスクワ大学の力学数学部の試験に全問正解したにもかかわらず父親がユダヤ人であるために不合格。それでも少年は諦めず、数学を学び続けた。「ブレイド群」「リーマン面」「ガロア群」「カッツ・ムーディー代数」「層」「圏」…、まったく違ってみえる様々な数学の領域。しかし、そこには不思議なつながりがあった。やがて少年は数学者として、異なる数学の領域に架け橋をかける「ラングランズ・プログラム」に参加。それを量子物理学にまで拡張することに挑戦する。ソ連に生まれた数学者の自伝がそのまま、数学の壮大なプロジェクトを叙述する。