パレートの法則はわかりやすくキャッチーでもありとても有名で、全体の数値の大部分は2割が生み出しているという理論。2-8の法則とも言われる。よく使われるのは組織論で、全体の2割はいくら人を変えてもサボりだすというもの。
話は変わって細胞の働きについて。生物をかたちづくる細胞の大半は正常に機能するけど、全体の1/2乗の割合で異常な振る舞いをしてしまう。100の細胞でできた生命は10が異常に振る舞い異常率は10%。100万の細胞があれば、1000が異常値となり異常率は0.1%、1兆個の細胞なら100万が異常となり異常率は0.000001%。つまり単細胞より多細胞になればなるほど、異常率が低くなり安定した生命体となる。
組織論を語るならパレートの法則より、細胞のほうがしっくりくるような。メンバー一人一人が細胞ひとつひとつと考えて、多能工になり一人で細胞を複数持てばそれだけ強靭な組織になる。メンバーが複雑に絡み合えばそれだけ異常率も低く安定する。
ということで、生命の起源や理由や手法について考える岩波文庫6冊。学問のジャンルはばらばらだけど、いずれも読み応えのある良書。
when
生の短さについて/50/哲学/セネカ
where
種の起源/1859/生物学/ダーウィン
why
人はなんで生きるか/1882/ロシア文学/トルストイ
how
君たちはどう生きるか/1937/児童文学/吉野源三郎
what
生命とは何か/1944/物理学/シュレーティンがー
who
忘れられた日本人/1960/民俗学/宮本常一
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