白浜田辺

アドベンチャーワールドのイルカショーにて白浜田辺までお出かけ。高野山に引き続き、またまた和歌山。アドベンチャーワールド→とれとれ市場で海鮮丼→最後に南方熊楠顕彰館に立ち寄って帰るコース。サファリパークと水族館と遊園地が同時に楽しめるアドベンチャーワールドの年間入場者数は100万人くらいなので、USJのおよそ1/10。ディズニーランド+シーと比べるとたったの1/30。パンダもライオンもイルカもシロクマもジェットコースターもあって、USJやTDRほど混んでないから、ちょっと遠いけど気軽に行くにはもってこいの場所かと。と、いうのは白浜まで行くための口実で本当の目的はホテル川久。写真家 都築響一曰く、バブル期に全国に建てられた超高級リゾートホテルの中でも頂点に立つ怪作とのこと。当時は会員制のホテルで会員権は一口2000万円。中国北京の紫禁城と同じ老中黄の瑠璃瓦左官職人久住章が手がけた土佐漆喰壁シュトックマルモと呼ばれる石膏擬石技法で作られた円柱フランスの金箔職人がつくった黄金のドーム天井イタリアの職人が敷き詰めたローマンモザイクの床モスクのような透かし彫り天井ブラジル産ブルーバフィア石を壁面に用いたシースルーエレベーターフランス製のガラスを削り出した波形の手摺イギリスで鋳造されたアイアングリルシリアで発見されたビザンチンモザイク画ヴェネチアンガラスのシャンデリア家具はすべてイギリス王室御用達でチャールズ皇太子許可済のもの…中途半端なバブルの遺産は全国にたくさんあって、いまではどれも使い物にならなくなっているけど、ここまで突き抜けてしまうと美術工芸品の域に達しているのか、特異な存在として今でも見る価値は確かにある。擬石や擬木やエイジングやハリボテでつくられた夢の国もいいけれど、本物の材料で最高の職人がつくった究極の建物も捨てがたい。やっぱり中途半端が一番よくないということでしょう。
ホテル川久の螺旋階段